あまりに本件についてのお尋ねや、一杯飲みながらのよい酒のサカナとなったという情報が多いため、この場を借りまして今回の家探しの経緯を「引っ越しの顛末」としまして皆様にご報告いたします。
住所のラベルデザインを2ヵ月間も熟考してから注文した途端、数十回目の引っ越しを赴任1年でまたもや経験する羽目となりました。引っ越してからすぐ使う日用品は要領よく梱包しないと最後に出てくるあの苦い経験の再々現ですが、そこに行き着くまでには実に長い道のりとなってしまいました。
2003年の4月から赴任し、丁度1年経った頃サンフランシスコに住む家主から賃貸している家を買わないかと打診を受けました。横浜の家のローンがまだいっぱい残っているのに、米国で買うのも良いかなとノンビリ考えておりましたら、数ヵ月後には我が家がオープンハウスとなってしまいました。不動産屋さんからの電話を愚妻に説明した途端、「はぁー!?」
そこで、家探しを本格的に始めればよいのに、のんきな夫婦の取った手は次の家主から継続で賃貸を続ける妙案にかけました。知り合いになったご夫婦に夜中にもかかわらず家を見せ、壁のしみは目をつぶって購入を決意してもらい、ついてはこの家を貸してくださいと頼み込みました。しかしながら、この親切な若夫婦のご自身の家が売れるまでの1ヵ月の首の皮1枚。この継投策にかわりなく、やむなく我々夫婦もそれからやっと重い腰を上げた次第です。
引き渡しの期限切れ近くの週末に、広告に載った家の近所の物件を子供の学区内の好条件として即断し、手付け金を支払い、契約書にもサインして東京の本社にも稟議申請の手続きを取りました。日通さんにも引っ越し日を指定して、新しい電話番号も得て全て完了したと思ったら物件の築年数、広さなど実際と違うことが判明し、「はぁー!?」。不動産業者経由でなく家主直の契約のため、こうした家主と今後何があるかわからないと引っ越し日の前日に急遽キャンセルを申し入れました。東京の上層部に早速電話しました。「あー、リースの件ね。大丈夫ハンコ押して通しておいたよ」「あのーキャンセルしたので、稟議書は紙飛行機にでもして欲しいですけど」「はぁー!?」。
キャンセルした家のために予約した引っ越し日にトラック2台が予定通り到着しました。「引っ越し先の住所はお近くですね」と日通さん。「引っ越し先はまだ決まっていないですけどー」と良妻。「はぁー!?」。結局その日から1ヵ月はホテル住まいとなり、荷物は日通さんの倉庫へ直行となりました。8月11日着の呼び寄せ航空券を送った日本にいる長女へ電話、「家は決まってないし、来てもホテルのベッドは足りないから、あなただけ寝袋かなー」「はぁー!?」。
苦労の甲斐があってやっと決まった新居への8月3日の引っ越しの当日、日通さんのご担当の方が、「奥さん、ところでご主人は?」「主人は出張で今空港へ向かいました」「はぁー!?」。それもそのはず、出張は、数ヵ月前に余裕を持って引っ越し後として立てた心算のものでした。新居に引っ越しできてからは、ビールの栓抜きは「どこだー?」「はぁー!?」の1週間でしたが、今こうして落ち着いてやっとPCに向かえる余裕ができたという次第です。
数多くの友人が車の中にメモ用紙とペンを入れて、リースの看板が出るたびに電話をくださいました。「家決まった?」「まだ」「はぁー!?」が会うたびの挨拶となりましたが、この場を借りて皆様にお礼を申し上げます。今度遊びに来ていただく新居は、同じベルビューのForest Dr.です。新居でワインを片手ににっこりした写真を添付しようとも考えましたが、この喜びは写真では表せないほどのもので、ご勝手に素晴らしい家をご想像いただき、そこに疲れ切った私の顔でも当てはめてみてください。この家も1年で立ち退きとなったら、また「はぁー!?」かな。